2019年2月14日木曜日

雨降りお月さん

 雨降りお月さんは大正14年(1925年1月)にできた作品です。次回定期演奏会で歌う曲は、野口雨情作詞、中山晋平作曲、寺嶋陸也編曲です。歌詞はをご覧ください。

 最初に作られたのは1番だけでしたが、その後2番が新たに付け加えられました。1番と2番は別々に作られた違う曲で、旋律を微妙に変えているのです。さらに寺嶋陸也さんの編曲で、同じフレーズ(雨降りお月さん 雲の蔭)でも微妙に違うハーモニーとなっています。

 さて、この曲にも”童謡あるある”の話があって、「小さくして亡くなった娘を思い詠んだ」と言う説もあるようです。
 野口雨情記念館のホームページにあった解説を下記に載せます。私にはこの話の方が暖かくて優しさが感じられていいと思います。

『雨情の孫、野口不二子さんによると、雨情夫人ひろから興入れの日は雨が降っていて、栃木県塩谷郡喜連川(きつれがわ)から馬で2日もかかって来たという話しを聞かされていたそうです。当時この辺りのしきたりでは、花嫁は馬に乗って婚家に嫁ぎ、花婿や村人たちは、家の前で行列を迎えたそうです。ひろも、しきたり通りに馬に乗って野口家に嫁ぎました。しかし、その日は、あいにくの雨でした・・・。 迎えた雨情は、白無垢姿の花嫁の濡れた綿帽子を心優しくはずしました。これが、2人の初めての対面でした。この詩はそのときのことを歌ったものです。
  お嫁さんは、新しい生活への希望に満ちて、凛として馬に乗って嫁いできたことからこの詩は、雨の中を、遠く長い道のりを濡れながらやってきた花嫁に対するねぎらいの思いを歌ったものなのです。』


コドモノクニ(大正時代に発行されて児童雑誌。ここに「雨降りお月」として楽譜付きで発表)に載った岡本帰一の挿絵です。

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