2016年6月24日金曜日

「鷗」について

 男声合唱で歌っている、三好達治作詞、木下牧子作曲の「鷗(かもめ)」についてです。今回はすべてネット上からの情報(『』で示す)です。

三好達治について、
 『三好達治は、戦中はやむなく戦争に協力しました。けれども、旧制高校の学徒出陣前の学生への講演会で「なぜ、君たちのような若者が戦場に行かなければならないのか」と言って号泣して、しばらくの間話すことが出来なかったそうです。』

鷗という言葉は歌詞にはありませんが、
 『題名は「鷗」ですが、歌詞の中に「鷗」という言葉は入っていません。「鷗」は「彼ら」という言葉に置き換えています。
 この歌は、「ついに自由は彼らのものだ」が、12回繰り返されます。多くの命を奪った戦争が終わった直後に書かれたこの詩の意味はいろいろな解釈仕方があるみたいです。』

1つの解釈として、
 『「鷗」とは、旧制高校の夏の真っ白な制服の疑似であり、「彼ら」は旧制高校の学徒出陣した学生であることが解りました。すべて、詩の世界が私の脳裡に広がりました。
思いを果たせなかった「恋」
旧制高校にあったであろう「食堂」
体育館である「舞踏室」

「鷗」とは、旧制高校の学徒出陣した学生の魂そのものでした。
・・ついに自由は彼らのものだ・・
彼らへの鎮魂歌として、繰り返してはならない戦、反戦への意志を込めて歌いたいと思いました。』


合唱団お江戸コラリアーずによる鷗です。

2 件のコメント:

  1. こんばんは、この詩が終戦を踏まえて作られたものだとは知っていましたが、学徒出陣の夏の制服の「白」を「鷗」になぞらえられているとは思いいたりませんでした。
    「彼ら空で恋をして 雲を彼らのふしどとする」というのも少し胸苦しい思いがしますね。

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    1. 投稿ありがとうございます。三好達治の詩は想いが込められていて深いです。「彼ら自身が彼らの故郷 彼ら自身が彼らの墳墓(ふんぼ)」というのもグッときます。歌いながら泣いてしまう人もいるようです。この部分は男声4部合唱ではバリトンしか歌わないところで、バリトンのパートの方がうらやましいです。

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